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生理について

生理痛について:

どうして生理痛になるの?

「生理痛」は、多くの女性の悩みのひとつ。皆さんも一度は「生理痛でツライ」を味わったことがあるのではないでしょうか?
さて、その生理痛、なぜ起こるかご存知ですか?
子宮内膜は受精卵が着床しやすいベッドのような役割がありますが、妊娠しなければ出血と共にはがれ落ちます(月経)。このとき、子宮内膜や血液中にプロスタグランジンという痛み物質が増加し、子宮筋を収縮させたりするのが生理痛の一因と考えられています。
また若い人の場合、子宮が未成熟で子宮頸部が狭く、月経血がスムーズに流れないことも原因となることもあります。

生理痛と病気の関係

生理痛は、ある程度だれもが経験するものなので、基本的にはあまり神経質になることはありません。しかし、 貧血やめまいを伴ったり、出血量が多かったり、立てなくなるほどのひどい腹痛や腰痛で、日常生活に支障をきたすような場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気を疑ってみることも必要です。
ただの生理痛と放置することで、病気の発見が遅くなることもありますので、いつもの生理と違う、生理痛が回を重ねるたびにひどくなるようなときは、早めに婦人科に行って検査をしましょう。

痛みをやわらげるには?

「鎮痛剤は飲まないほうがいいのでは」とがまんする方もいますが、自分にあった薬を容量を守って使用をしていれば問題ありません。
生理痛は「痛くなる」と意識することで、さらに、痛みを増すこともあります。自分にあった薬があるという安心感から、痛みがやわらぐこともあるので、自分にあった薬をひとつ用意しておくのもいいでしょう。

みんなに聞いた!生理痛の対処法ありますか?

  • 「冷えるとよりひどくなる気がするので、カイロを背中に貼ります」(22歳 会社員)
  • 「リラックス効果のあるハーブティーを飲んで、なるべく落ち着くようにする」(35歳 主婦)
  • 「軽いストレッチをします」(32歳 主婦)
  • 「意識すると余計に痛いので、なるべく忘れるようにする。鎮痛剤はがまんせずに飲む」(26歳 会社員)

無月経について:

無月経の基礎知識

妊娠していない状態で、3ヶ月以上生理が来ないことを「無月経」といいます。生理の悩み

無月経は18歳を過ぎても初潮がない「原発性無月経」と、初潮を迎えた後、3ヶ月以上月経が止まる「続発性無月経」の大きく2つに分けられます。「原発性無月経」は、染色体の異常や胎児期における性分化(男女の性の違いを分ける過程)の異常などの重大な原因が潜んでいることがあります。早いうちに診断を受け治療をスタートさせることが大切なので、15歳になっても初潮が来なければ婦人科を受診してください。「続発性無月経」はストレスや無理なダイエットなどさまざまな原因が考えられます。

無月経の原因を考えよう

続発性無月経になってしまった場合、まずは誘因となることがなかったか考えましょう。不規則な生活、受験や転居、職場での人間関係、身内の不幸、精神的なショックなど大きなストレスが起こった場合、考えられるのは「ストレス性無月経」です。無理なダイエットをして極端に体重が減ってしまった場合は「体重減少性無月経」です。最近では10代、20代の女性にこのダイエットによる無月経が増えています。

また、過度な運動でも月経が止まってしまう場合があります。マラソン選手などハードなトレーニングが無月経の原因になることもあります。

「楽だから」は絶対ダメ

生理を「面倒くさい」「煩わしい」と感じている人は、多いようです。しかし生理がなくなると、女性にとって大切な卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が減 り、不妊や骨粗しょう症の原因になります。そればかりか無月経を放置すると卵巣が萎縮して今後子供がほしいと思っても妊娠できなくなってしまうこともあり ます。「楽だから、このままでいい」ではなく、生理は健康のバロメータと認識し、異常を感じたらすぐに婦人科へ相談するようにしましょう。

おりものについて:

おりものって何?

おりものは、子宮や腟、外性器からの分泌物が混ざったもの。子宮や卵巣を細菌から守ったり、受精を助ける重要な役割を持つものです。

女性ホルモンの影響を受けて、初潮が始まる頃からはじまり、更年期になるにつれて減少します。成熟期にある20~30代の女性は、多少のおりものがあるのが普通の状態です。

ストレスや体調の影響も受けやすく、特に婦人科系の病気はおりものに症状が表れやすいため、健康状態のバロメーターにもなります。

おりものの周期を知ろう

通常おりものは、透明や淡黄色をしていますが、卵巣から分泌される女性ホルモンの量や種類(卵胞ホルモン・黄体ホルモン)によって、周期的に変化します。

月経の後は、少量の白っぽいおりものが見られ、次第に量が増加。排卵期になるとドロっとしたおりものと一緒に、卵白に似た透明な粘液が出ます。場合によっては血が混ざることも。その後は白色の状態に戻り、量も減少します。

日頃からおりものの量や状態を観察して、自分の周期を知っておくとよいでしょう。

こんなときは婦人科へ

おりものの色や量、においがいつもと違うときには、婦人科系の病気である可能性があります。早めに検診を受けるようにしましょう。

主な症状と可能性のある病気

  • 白いカッテージチーズのような形状で、かゆみがつよい: カンジタ腟炎
  • 透明や白いおりものに血が混じる: 子宮腟部びらん、ポリ腟炎、子宮頸管ポリープ、子宮がん※など(月経と月経の間におこる排卵期出血の場合もあります)
  • 黄色や緑色で泡状のおりものが出る:トリコモナス腟炎
  • 黄色や緑色でうみ状のおりものが出る:クラミジア感染症 、子宮頸管炎、淋病
  • 量が多い:子宮頸部びらん、単純性腟炎

※おりものに血が混じる場合、子宮がんの初期症状の場合もあります。がん検診を受けてください。

どんな検査をするの?

おりものの検査は、主に婦人科で行ないます。腟鏡という器具を腟に入れ、綿棒でおりものを採取。その後培養したり顕微鏡などを用いたりして調べます。検査前に、シャワーやビデで腟内を洗浄しすぎてしまうと、十分な検査ができなくなるので注意してください。

慣れない検査で違和感があるかもしれませんが、痛みはないのでリラックスして臨みましょう。

周期の異常:

月経が始まってから次の月経が始まる前の日までを、月経周期といいます。正常な月経周期は25~38日。それより長い場合は「希発月経」、短い場合は「頻発月経」といいます。1週間くらい周期が乱れていても、定期的であればあまり心配ありません。

また、妊娠以外の原因で3か月以上月経がない場合は無月経が考えられます。

希発月経とは?

希発月経は、月経周期が延長して39日以上できた月経をいいます。月経の周期が長くても、定期的で排卵があればそれほど心配はありません。希発月経が続いたり、周期がどんどん長くなる場合は、卵巣や甲状腺の機能不全の可能性があります。早めに婦人科で診察を受けましょう。

頻発月経とは?

頻発月経とは、月経周期が24日以下のものをいいます。大きく分けて二つの状態が考えられます。

排卵がある:排卵はあるものの、卵胞期が短い、黄体期が短い、両者が混在している場合があります。何らかの原因でホルモンが不足していることが考えられます。

無排卵性月経:月経周期や経血量が急に変化した場合は、無排卵性月経の可能性があります。無排卵の状態が長く続くと、不妊症をまねく危険性が高いので、基礎体温をつけて無排卵であれば早めに治療を受けましょう。初経期や閉経期に起こりやすいため、初経後1年前後や更年期に起こる無排卵性月経は、あまり心配ありません。

月経周期に異常を感じたら…

希発月経、頻発月経はそのままにしておくと不妊症の原因になる恐れがあるので、早めに婦人科の診察を受けましょう。月経異常の原因は、基礎体温である程度判別することができます。診察の際には数か月分の基礎体温表を持参するとよいでしょう。

経血量の異常:

月経の経血量には個人差がありますが、極端に多すぎたり少なすぎたりする場合は注意が必要です。頻繁にナプキンを交換しても間に合わない場合は「過多月経」、ナプキンを使わなくて大丈夫なほど経血量が少ない場合は「過少月経」の可能性があります。

過多月経とは?

通常の経血量は50~120ml。2時間おきにナプキンを交換すれば間に合う程度の量です。それ以上頻繁に交換が必要だったり、1週間以上出血が続く場合、レバーのようなかたまりが混ざっている場合は過多月経かもしれません。日常生活に支障をきたすほど多い場合や貧血を伴う場合は治療が必要です。過多月経は主に二つの原因が考えられます。

子宮やその他の病気による場合:急に経血量が増えたり、出血の日程が長くなる場合には、子宮筋腫や子宮内膜症など子宮の病気が疑われます。また稀に白血病などの血液疾患のような全身疾患を伴うこともあります。早めに婦人科の診察を受け、病気を治療することが必要です。

明らかな病気がない場合ホルモンバランスのくずれ、自律神経失調などが考えられます。日常生活に支障があれば治療が必要です。

過少月経とは?

ナプキンを使わなくても大丈夫なくらい経血量が少なかったり、茶色いおりものしか出ない場合は過少月経です。無排卵や子宮の異常、ホルモン分泌の異常などが原因として考えられます。基礎体温の記録を持って、婦人科の診察を受けましょう。ピルを使用していたり、閉経が近い場合にはあまり問題ありません。

不正出血について:

不正出血の種類

不正出血とは、月経以外で膣や子宮などから出血することです。出血の量はほんの少しの場合もありますし、かなり大量の出血がみられる場合もあります。出血する時期も、月経前後の場合、中間期の場合、セックスの後突然、などさまざまです。不正出血には、大きく分けると「機能性出血」と「器質性出血」の2つがあります。

「機能性出血」は、特別な病気とは関係なく、ホルモンのバランスの乱れなどが原因となって起こる不正出血です。過長月経(月経が長引くもの)、過多月経 (月経の量が多いもの)、頻発月経(月経の周期が短いもの)、中間期出血(排卵期に起こる出血)などはその典型です。また、ストレスや不規則な生活などが 原因でホルモンバランスをくずし、不正出血することもあります。

「器質性出血」というのは、子宮がん、子宮筋腫、膣炎などの炎症性疾患などが原因でおこる不正出血です。

シグナルをキャッチして早めの受診を

不正出血は、どんな女性にとっても不安なものです。この不安を取り除くには、やはり早めの受診が大切。もちろん大きな問題がないときもありますが、「これくらいなら大丈夫」と自己判断をしてしまうと、大きな病気のシグナルを見逃してしまうということにもなりかねません。

また、出血は赤い色とはかぎらず、薄いピンクや褐色など分かりにくい場合もあります。一度「おかしいな」と感じたらその後も注意してチェックするようにしましょう。

また、子宮がんの初期症状でもありますので、6ヶ月以内にがん検診を受けて異常なしと判定された方以外は、なるべくがん検診を受けましょう。(30歳以上の方は区や市の無料or多少の自己負担で検査が受けられます。区役所などに問い合わせてみてください。)

ピルについて:

ピルってどんな薬?

ピルってどんなもの

ピルについてピルは、女性ホルモンを配合した錠剤です。女性ホルモンは、脳の指令を受けて卵巣から一定のリズムで分泌されます。ところが、ピルを飲むことで体外から女性ホルモンを取り入れると、脳がすでに必要 なホルモンが分泌されているものと勘違いをして、卵巣にホルモン分泌の指令を出さなくなります。このため排卵が起こらず、妊娠しなくなるため、ピルは避妊 薬としても利用されています。(そのほかに子宮内膜が薄くなり、もし受精しても子宮に着床しにくくなる作用もあります。)

ピルには低用量、中用量、高用量とあります。「中・高用量ピル」は、例えば月経トラブルの治療薬として使われます。それに対し「低用量ピル」は避妊だけを目的に開発された薬で、避妊効果を維持しながらホルモン量をぎりぎりまで少なくしたものです。

医師の処方が必要です

ピルは、市販の家庭薬のように、薬局などで購入することはできません。避妊目的で、低用量ピルを服用する場合、まず は婦人科や内科を受診し、必要な検診を受けて処方してもらいます。検診では問診と血圧測定が基本となり、今までにかかった病気、月経の状態などを聞かれま す。(そのほか血液検査や子宮がん検査をすすめられることもあります。)

ピルの費用は1ヶ月で、だいたい3000円前後。健康保険が適用されないため、すべて自己負担となります。これ以外に、診察・検査費用がかかります。

避妊以外の効果

ピルには、避妊効果のほかに、さまざまな副効果が期待されます。

ピルを飲むと、子宮内膜があまり厚くならないうちに月経が起こるので、子宮収縮が抑えられ、生理痛が軽くなる場合があります。また、生理周期が28日になるので、月経周期も正しくなり、旅などの予定も立てやすくなるでしょう。月経前症状(PMS)が強い人もピルを服用することで、排卵前後のホルモンの変動がなくなり、症状が軽くなる人もいます。そのほか、排卵を抑えることで、卵巣がんの予防や卵巣腫瘍の減少にも効果があると言われています。

ピルの服用方法と気になる副作用

低用量ピルの種類

低用量ピルには、「一相性ピル」と「段階型ピル」の2種類があります。

一相性ピルはすべての錠剤に同じホルモン量が入っているのに対し、段階型ピルは女性のからだのリズムに合わせてホルモン量を調整したものです。さらに段階型ピルには、ホルモン量を2段階に調整した「二相性ピル」と3段階に調整した「三相性ピル」があります。

どのタイプを選んでも避妊効果は変わりませんが、より自分のからだに合ったものを希望する人は「段階型ピル」を、飲み間違いが心配だったり単純なほうがいい、という人は医師と相談して「一相性ピル」を選ぶといいでしょう。

服用の仕方

低用量ピルは月経周期に合わせてホルモンの入った薬を21日間飲みつづけ、7日間休むのが基本です。ひとつのシート に21錠のピルがあり、1シート飲み終わったら7日間休み、次のシートを飲み始めるものと、薬の成分が入っていない7錠分を加えた28錠のピルがありま す。28錠入りのピルは飲み忘れを防ぐために、工夫されたものです。

初めて低用量ピルを服用するときは、生理の始まった日から飲み始めるのが基本ですが、週末に生理がきて欲しくない人のために、月経が始まって最初の日曜日から始める「サンデースタート」という飲み方もあります。

気になる副作用は?

ピルを飲み始めると、最初の何日間か、吐き気や頭痛、むかつきやむくみを感じる場合があります。しかしこれは、体が 慣れるまでの一時的なもので、次第になくなっていくものです。また、不正出血を起こしてしまう場合もありますが、たいていは4~5日でおさまり、長い人で も2~3サイクル飲むと症状は、なくなります。

ピルの服用ができない人

下記にピルの服用が出来ない人を列挙しました。心配があるかたは担当医師に相談してみてください。

  • 乳がん、子宮体がんになったことがある人、また疑いがある人
  • 診断の確定していない異常性器出血のある人
  • 静脈血栓炎、脳血管障害、冠動脈疾患にかかったことがある人
  • 35歳以上で1日15本以上タバコを吸う人
  • 重篤な高血圧の人
  • 重篤な腎疾患・心疾患・肝機能障害のある人
  • 妊娠中の人
  • 妊娠中に黄疸症状が出たことがある人
  • 出産後6週間以内の人
  • 授乳中の人
  • ひどい偏頭痛の人