仕事

子会社内の人間関係に疲れてしまった

こんにちは、初めまして。今どうしても客観的なアドバイスがほしいので、思いきって相部さんに相談します。
 現在勤めているのは、都内でも大手のデザイン会社を親会社に持つ、小さなデザインハウスです。来春、親会社と合併することになりました。規模が大きく、 社会的にも高い評価を得ている分、親会社の方がやりがいのある仕事がありそうで、合併自体は歓迎しています。しかし、子会社内の人間関係に疲れてしまいま した。
 実は今年4月まで上司(マネージャー)だった3人が、人間的にまったく信頼できない人物でした。たとえば、ほとんど会社に出社しなかったり(外回り、と いうことではなく、欠勤です)、社員の給与額を他の社員に漏らしたりすることもありました。私の場合には、本当の給与額よりも15万円以上高い月給をも らっていることにされてしまい、スタッフから反発されて、業務に支障をきたしてしまいました。
 あまりのひどさに辞職も覚悟で直接役員に改善を訴えた結果、3人のうち2人が退職することになりました。そして代わりに、私と、同じように役員に対して 改善案を明示した同僚が、グループリーダーとして後任にあたることになりました。私としては、自分を守るためにしたことであり、決して昇進を望んでいたわ けではありません。しかし中間管理職であるマネージャーを飛び越えて、経営者に直訴するというのは、ルール違反に違いはありませんから、自分のしたことの 責任を取るという意味で、管理職を引き受けました。ところが他の社員にはそうは写らず、やっかみを買ってしまったようです。
 うちの会社はまだ新しく、社員のほとんどが異業種からの転職者です。したがって経験がないので、ほぼ同年齢であっても、自分と同じレベルで仕事のできる 人材がいません。それどころか、ほとんどの社員に対して、私が教えなければならない立場にあるのです。しかし、年齢が近かったり相手の方が年長だったりす るので、教えられるということ自体を屈辱的に受け取って不満に感じる人がおり、もともとかなり参っていました。
 全員が全員というわけではありませんが、ほとんどの人のスキルが同レベルなせいか、なんとなく同調してしまうのかもしれません。いつのまにか、能力が足 りないのに評価だけほしがるような、無責任な風潮が支配的になっていました。しかもどういうわけだか、毎日のように、低レベルで感情的な嫌がらせがあるの で、すっかり神経がすり減ってしまいました。反抗的な社員の嫌がらせは実に巧妙で、親会社の社員にまで、私の陰口を流しているそうです。自分に非があるの かとも思いましたが、同僚によると、誰がどうみても彼女らの甘えに問題があるとのこと。その同僚も実はかなり呆れており、大分前から気をつけるように忠告 してくれています。
  大手のデザイン会社として業界でも有名な親会社に統合されることは、子会社にとって悪いことではないと思います。私自身も、信頼できる同僚がおり、上司も 理解を示してくれて、仕事もやりがいがあるので、現在の職場にあまり不満はありません。スタッフも、すべての人が反抗的というわけではなく、中には仕事に 対して真剣に取り組んでいる人もおり、そのような人とは今後も一緒に仕事を続けていければいいなと思っています。
 ただ、すべての社員が合併という同じ恩恵を受ける、ということについて感情的に整理ができません。(一応親会社は、未経験者がポッと入れるような会社で はないのです。)また合併にあたって、子会社の社員のスキルが親会社の人たちにくらべて見劣りすると困るので、社員のスキルアップに力を注いでほしい、と 上司から言われましたが、自分をおとしめる人に対して、自分が苦労して修得した技術を教えるということも苦痛です。
 現在私が置かれている状況は以上のとおりです。どうか良いアドバイスをお願いします。


 

腹をくくって、静かなるパワーを持つ

お返事遅くなってしまってごめんなさい。実際、世の中にはどうしてこう低レベルの考え方しか出来ないんだろうと思う人 がいるものです。”くだらん、放っておけ”でかたずけられたら、本当に楽なんだけれど、自分に関わってくるとそう放置しておく訳にもいかない。私の主義 は”自分に降り掛かる火の粉は断固払う”べし。ただその振り払い方はいろいろあると思うのね。火元に水をザバッと掛ける方法もあるし、氷の上に落ちた火の 粉のように、降り掛かった分だけを静かに溶かす方法もあります。それはその状況判断と自分のスタイル。ただ、どちらにしろ強くならなければだめよ。自分の 考えをきちんと持って、一貫した姿勢で人に接する態度が必要。つまり腹をくくること。

  多分、今あなたの周囲があなたに嫌がらせをするのはあなたが怖くないからよね。相手にとってはあなたが悩んでくれれば思う壺なわけでしょ。じゃあその壷に 入ってはだめ。いい?管理職になった時点であなたは人の思惑を気にする立場ではなくなったのです。”管理職”って嫌われるの。部下から良い人なんて思われ ないの。ねたまれ、陰口を言われながら信念を持って組織を運営していくうちに、気が付いたら、何人かの部下が理解していてくれたというのが管理職の姿なの です。幸いあなたにはもう既に何人かあなたのことを理解してくれている人がいるようですね。それで充分です。

  ただこれ以上中傷や嫌がらせをエスカレートさせないためには断固たる態度を示すことも必要だと思うけど。例えばミーティングなどで組織運営の問題点として 議題にする。個人の問題として悩んでいるなんて言わないのよ。事例としてあなたが受けている嫌がらせを客観的に正直に話す。「私個人としても実に不愉快で あるし、それと同時に業務に支障も来たす。会社に何をしに来ているのか、きちんと再認識してもらいたい。」と、なるべく沢山の人の前で話すのが良いと思い ます。でもあくまでも冷静に、決して、感情的になったり涙を見せたりしてはだめよ。理路整然と客観的に話すこと。実は昔、私もクライアントの前で悔しくっ て涙を見せてしまったことがあったのね。相手は”やっぱり女だ”って顔してた。あとからその自分が悔しくて、もう絶対泣かないって堅く自分に言い聞かせ た。それ以来途中で感情的になりそうになると、冷静に話している自分の姿を客観的に想像するの。そうするとそのイメージ通りの自分になれるんだな。相手が どう出ようと、自分の態度は決めておく。人は自分がイメージしていた通りの姿になると言います。だからこそマイナスイメージは絶対に想像しないこと。常に プラスのイメージ、成功している自分を想像していると、最後には必ずそのイメージ通りの自分になる。強くなれるわよ。

  部下の指導についても同じね。管理職としてあなたがやるべきことはいろいろあるでしょうが、部下を育てることもその一つ。育てる内容は技術や知識の向上 と、企業人としてのあり方や対人力、など2つの側面があると思います。ただ最初はあなたに教わりたくないと思っている人にあなたがいくら指導をしても聞く 耳がないのですから逆効果。あなたはますますイライラして、くたびれるだけ。それより相手があなたに教えて欲しい、あるいはあなたの許可がないと困るとい う状況を作ることです。静かなるパワーを持つの。あなたが部下の仕事のレベルに納得できないなら、きちんと親会社のレベルを提示してそれを 目標として、やらせる。部下に迎合したり、顔色をうかがったりしては絶対にだめ。言うべきことをきちんと言って、やらせる。やらない部下は叱責することも 必要。それが年齢が上であろうと、入社年度がどうであろうと、そんなものは一切関係なしです。

  えらぶったり、能力以上に見せようなんて思う必要も全くないし、あなたはあなたのまま、自然体でいること。ただ自分の役割を認識すれば良いのです。あなた が人を好き嫌いで判断したり、個人的な感情を仕事に持ち込まない、そしてきちんと仕事をする人間であるということが分かれば必ず周囲は理解します。時間が かかるかもしれないけれど、必ず分かる。半年頑張ってみて。気がついたらきっと好転しているという状況になります。

 

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